風水入門書、タロットBD、占いDVD等を取り扱い

風水の基本に加えて、古代から現代に至る都市や建物への風水的考察を多角的に展開しています。古代中国の紫禁城や日本の江戸城・京都御所に始まり、沖縄の首里城や富士山などを舞台に据えながら、地形や龍脈、四神相応といった伝統概念を背景に、都市設計や建築における吉凶の仕組みが明らかになります。

文献や都市伝説を掘り下げつつ合理性を見出し、「見立て」という考え方が風水本来の技法であるとして説かれています。本書では著者と一級建築士がタッグを組み、最も風水的に凶を重ねた「最凶風水住宅」を設計図付きで紹介します。間取りや地形、建材、立面図まで徹底的に凶要素を積み込んだ架空の家屋は、読むだけで背筋がぞくっとする恐ろしさがあります。

「番外編の悪風水、凶宅が楽しみで購入した」「風水的に最悪の家って実用上でも相当住みにくい」という感想が寄せられています。風水の合理性が再認識され、香港上海銀行と中国銀行の「風水戦争」と呼ばれる現代的エピソードにも触れられ、驚きを持って受け止められています。

「都市と個人の家の両方について風水的観点からあれこれ考察が加えられていて面白かった。風水は合理的なものだな」との声があり、理論的側面に共感する声が散見されます。オカルト寄りになることなく、環境・地理的要素と人間社会との相互関係に焦点を当て、風水を「環境を利用して繁栄を図る技術」と位置づけたバランスある視点が特徴です。

国や都市の大規模事例、日本の住宅事情に加えて、風水をベースにした呪術や験担ぎの文化も取り入れており、風水を単なる占術や縁起物としてではなく、建築・都市計画・民俗学・歴史と重層的に結びつけて描いています。解説中心の第一部と、遊び心あふれる番外編との対比が鮮やかで、風水への導入としても深掘りとしても楽しめる構成になっています。

公開情報では、発売は2025年4月1日で全184頁、四六判ソフトカバーです。出版社はエクスナレッジです。型破りさと真摯さが両立した一冊で、風水を幅広い視野から味わいたい読者には興味深い読本です。

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