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黒人ジャズアーティストたちによる音楽的探求と自立の精神を記録した本です。尾川雄介と塚本謙によって執筆され、リットーミュージックから2014年に発行されました。特に1970年代における黒人ジャズの発展を詳細に解説しており、その時代に活躍したアーティストたちの貴重なインタビューと共に、彼らが設立したレーベルの歴史を追っています。

1970年代のジャズシーンは、ジョン・コルトレーンの死と共に「ジャズの死」とも呼ばれる時期を迎えましたが、黒人ジャズミュージシャンたちは自主レーベルを立ち上げ、スピリチュアル・ジャズやフリー・ジャズなど、新たなスタイルを確立しました。これらのジャンルは、アフリカへの回帰や同胞への社会的メッセージを音楽に込め、独自の音楽表現を追求しました。

STRATA-EASTやBLACK JAZZなど、当時の主要なレーベルのディスコグラフィーが詳細に記載されており、レア盤やLPの裏ジャケットも含めて網羅的に紹介されています。また、アメリカ、日本、ヨーロッパなど国や地域ごとのディスクカタログも掲載されており、ジャズの国際的な影響を感じ取ることができます。

ジャズ愛好家だけでなく、音楽の社会的・文化的背景に興味がある読者にとっても価値のある一冊と言えます。この本を通じて、ジャズがどのようにして多様な音楽表現と深いメッセージを持つアートフォームへと進化していったのかを理解することができます。

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