教則本、教本、楽譜、教則ブルーレイ等を取扱

表紙・特集テーマ 本号の表紙はレッド・ツェッペリンのドラマー、ジョン・ボーナムをフィーチャーしており、タイトルは「JOHN BONHAM：the CODA」。没後45年の節目にあたる2025年9月にドキュメンタリー映画「レッド・ツェッペリン：ビカミング」の日本公開が決定したことや、アルバム「アウト・オン・ザ・ティルド」ではなく「フィジカル・グラフィティ」収録の楽曲をライヴ音源でまとめた「LIVE EP／ライヴEP」のリリースなど、現在の動向とも絡めて、ボンゾのドラミングやサウンド、哲学、人間性をあらゆる切り口から掘り下げている内容です。付録として、小冊子も同じく「ボンゾ特集」で構成され、2003年6月号・7月号で掲載された伝説的な特集記事を凝縮して収録しており、誌面＋小冊子をあわせて100ページを超える大ボリュームになっています。

特別企画と連載・企画記事 特別企画として「受け継がれる"ドラミング"のDNA親子／家族でドラマー、それぞれのグルーヴ」を掲げており、ジョン・ボーナムの息子ジェイソン・ボーナム、河村"カースケ"智康×吉宏、金子ノブアキ、SATOKO、青山英樹、マーカス・ギルモアなど、国内外の親子ドラマーを集めて、それぞれのグルーヴとルーツ、動機などを探っている記事があることが特徴です。

連載ものにも力を入れており、「歌とドラム 真矢×RYUICHI［LUNA SEA］」や「STUDIO GREAT NEXT／伊吹文裕」「熟練バンド・ドラマーたちに聞く’原点’と現在’」などが含まれていること、さらに読譜の技術やドラミングの基礎を扱う「読譜道」や「BEAT from ZERO」「BOBOオンライン」など教則性、実践性も重視された企画が複数あることが分かります。

セルフ・セミナー形式の記事もあり、ボンゾ的なリックをテーマに、高橋武、山近拓音、YOYOKAといった実践しているドラマーが演習を指導する内容がストリーミング・コード連動で提供されている記事があります。映像での補足も含まれているため理論だけでなく体感・実践が可能な構成です。

機材・機材レビュー・愛用機材に関するパートも含まれており、ボンゾのサウンドを再現するためのドラムセット、レコーディング装置、シグネチャー・ドラマーの機材など、読み応えのある内容が盛り込まれています。

この号の魅力は伝説的ドラマーの足跡を現代の活動や後継者たちとの比較を通じて「立体的に再考」している点にあります。記事数やボリュームが非常に多く特化しているため、ボンゾのドラミングや影響を深く知りたい読者にとっては非常に価値ある資料と感じられます。その一方で、基礎・技術・年少ドラマーからプロまで広く対象としているので、初心者が読むにも学びのポイントが多々ある号です。

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