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アヘン戦争から21世紀初頭まで、約160年にわたる中国現代美術史を描いた決定版とされています。西洋の影響を受けつつも独自の発展を遂げた中国美術の歴史が紹介されています。潘公凱ら著名な著者によって記されたこの書籍は、中国美術の様々な変遷を、詳細かつ深く掘り下げて解説しています。

書籍は大きく四部に分かれており、各部で異なる時代の中国美術の特徴や変化が詳述されています。第一部では1840年から1919年までの中国近代美術の始まりと、西洋画の導入に伴う美術環境の変化を扱っています。第二部は1919年から1949年までを対象に、中国画の近代転換や近代美術教育制度の移植、大衆主義美術などが取り上げられています。第三部では、1949年から1976年まで、新中国の成立後の美術の政治化や文化大革命時の美術などが議論されます。最後の第四部は、1976年から2000年までの改革開放後の中国美術の多様化と国際化の過程を詳細に描いています。

中国美術が西洋美術との出会いからどのように独自の発展を遂げてきたのか、また、西洋との交流が中国美術にどのような影響を与えたのかを理解する上で非常に有益な資料です。アヘン戦争の時代から始まり、グローバル化が進む現代に至るまで、中国美術界の重要人物たちが見せる中国美術史の変遷は、中国だけでなく世界の美術史においても重要な位置を占めています。

潘公凱は1947年生まれの画家、学者、教育者で、中国美術学院と中央美術院の学長を務め、中国現代美術において主導的な役割を果たしてきました。本書の執筆陣には、潘公凱のほか、楊冰、佐々木玄太郎、石井理、高宮紀子、庚地など、各分野で専門知識を持つ研究者や教育者が名を連ねています。

美術史研究者、美術愛好家、そして文化や歴史に関心を持つ一般読者にとっても、中国現代美術の理解を深めるための貴重な一冊と言えます。

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