ピンイン、中国語テキスト、中国語学習書等を高価買取

中山時子／飯泉彰裕による中国語の短文作成に特化した学習書で、句型や語法を段階的に学び、書く力の土台をつくる構成になっています。まず短文作成を「書く力」に育てるためのステップとして、基礎単語・発音・量詞・定語・状語・基本五句型・疑問句型から入る第一部、その次に「私はご飯を食べる」「…である／…にある・いる」「…と／…に」「…で」「…を」のような基本句型へ進む第二部、さらに「可能」「願望」「禁止」「推測」「義務」「受身」「使役」「比較」などムード詞や単句型を扱う第三部、続いて場所詞語・時間詞語・時制・アスペクト・「了」「就」「要」「得」「不」など表現の幅を広げる第四部、最後に複合句型・反語句などやや複雑な表現に挑戦する第五部という構成になっています。

この学習書が特に特徴的なのは、「造句」つまり文を構築する訓練に絞って整理されている点です。日本語学習者が誤りやすい語法について「不該集」として誤用例と正しい表現を解説しており、時間詞語表・離合詞表・標点記号の表なども付録として掲載されています。各課に10問以上の練習問題が設けられており、反復練習を通して語法パターンの定着を図れるようになっています。学習の対象者としては、中国語の作文力を高めたいが、まずは短文レベルから句型・語法をきちんと身につけたい学習者向けです。特に、文法的に正確な短文を自分で構築できるようになりたい人に適しています。「語彙を増やす」「会話ができる」段階を超えて、「書く・構築する」力を意識した学習段階のテキストとして位置づけられています。構成は「基礎→基本句型→応用句型→複合句型」という流れで進み、段階的に上昇していくため、一定の基礎がある学習者が取り組むと効果が期待できます。なお、初級だけでなく中級に差し掛かる学習段階もカバーしており、句型の幅も多様です。

判型はB5、全248ページというサイズで、見開きで句型と練習を参照しやすく学習しやすい誌面構成です。著者の中山時子氏は、北京大学・東京大学で中国文学を専攻し、お茶の水女子大学名誉教授という経歴を持ちます。飯泉彰裕氏は北京大学中文系を卒業しており、両氏とも中国語教育・研究の経験に富んだ学識者です。

この教材を活用するにあたっての留意点として、まず「短文作り」に特化しているため、語彙の極端な増強や会話表現の豊富さを主眼にしたものではありません。ですから「単語量が少ない」「会話のバリエーションが少ない」と感じる場合には、語彙や会話テンプレートに特化した別教材と併用するとバランスが取れます。また、練習問題は自分で書いて解答を確認する形式なので、できるだけ手を動かして実践を繰り返すことが重要です。

短文から文構造を学び、ひいては作文力へとつなげたい学習者には、補助教材やレビューを重ねることでかなり活用価値が高い一冊です。学びの実践を重視する方には、特に適した選択肢と言えます。

中国語参考書、中国語教材CD等の買取について

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