民謡ビデオや浪曲CDや流行歌DVDや民謡BD等を高価買取

この作品は、1950～60年代のムード歌謡／コーラス歌謡を代表するグループ、和田弘とマヒナスターズの楽曲をセレクトしたシリーズの第53弾。今回は「女性歌手との共演曲だけを集めた」初めてのベスト盤という位置づけとなっています。

グループについて補足すると、和田弘がリーダーを務めたこの「マヒナスターズ」は、1954年に結成され、ハワイアン・ムード歌謡やコーラスワークを取り入れた洗練されたサウンドを持ち、日本の流行歌界におけるムード・コーラスの草分け的存在です。　スチールギターを軸に、都会的でありながら異国情緒を感じさせるアレンジと、コーラス群の調和が特徴です。

このアルバムの大きな特徴として、まず「「マヒナと組んだ女性歌手はみなスターになる」という伝説を具現化した」企画という点が挙げられます。実際、松尾和子、吉永小百合、三沢あけみら20名近くの女性アーティストとの共演曲が並びます　それから、レーベル移籍後に発表されたヒット曲を含め、当時のビクター音源と東芝音工音源が一枚のCDに収まったのも「史上初」という点も付加価値の高いポイントです。

収録構成は全22曲。冒頭には「グッド・ナイト／松尾和子 with 和田弘とマヒナスターズ」から始まり、「ああ思い出／多摩幸子」「寒い朝／吉永小百合」「虹子の夢／吉永小百合」など、名歌手とのコラボレーションが継続します。　聴きどころとして、「お座敷小唄／松尾和子」「風雪山脈／津川ゆう子」「先斗町小唄／小松みどり」など、和田弘とマヒナスターズがムード歌謡の枠を越えて演歌調・地方色強めの楽曲も採り上げており、時代の広がりを感じさせる選曲となっています。

音質・仕様面では、モノラル録音の音源も含まれており、解説・歌詞ブックレット付きという丁寧な仕様です。　監修には合田道人氏、協力に鐙政義、石川健一といった専門家が名を連ねており、資料的な価値も十分に兼ね備えています。

一方で、選曲の観点から見ると「女性歌手との共演に特化」しているため、マヒナスターズ・単独歌唱や男性歌手とのデュエット、インストゥルメンタル中心の楽曲などを期待される方には「網羅的ではない」という側面があります。しかしその制限を逆手に取り、「女性歌手とのコラボレーション＝スター化」というテーマを軸に据えることで、ひとつの切り口としての聴きやすさ・明快さがあると感じます。

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