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篠山紀信によって撮影され、十八代目中村勘三郎の生涯とその輝かしい舞台の瞬間を捉えた秘蔵写真で構成されています。十八代目中村勘三郎は1955年に生まれ、1959年に初舞台を踏み、その後も歌舞伎俳優として映画やテレビなど様々なメディアで活躍しました。特に、納涼歌舞伎やコクーン歌舞伎、平成中村座の設立など、歌舞伎の世界に新たな風を吹き込みました。2012年には57歳で世を去りましたが、その遺志は多くの作品や後進に受け継がれています。

写真集は、彼の「三回忌」を記念して刊行されたもので、ファン待望の平成中村座の復活を記録したものとなっています。息子2人からの父へのエッセイも収録されており、彼の人柄や芸術への情熱を垣間見ることができます。写真は全て篠山紀信によって撮りためられたもので、勘三郎の舞台裏の姿や公私にわたる様々な表情が収められています。タブロイド判で制作されており、各写真がポスターのような見応えを持つとともに、特に勘三郎の巻は厚みを増しています。読者は一つ一つの写真を通じて、勘三郎の存在の大きさや歌舞伎への深い愛情を感じ取ることができます。

篠山紀信自身も1940年東京生まれの著名な写真家であり、日本大学藝術学部写真学科在学中から広告写真家としての才能を示しました。フリー写真家として活動を開始してからは、日本国内外で数多くの展示会に参加し、ヴェネチア・ビエンナーレ日本館の代表作家に選ばれるなど、その作品は高く評価されています。

歌舞伎や日本の伝統芸能に興味のある方、特に十八代目中村勘三郎のファンにとっては貴重な写真集となります。また、篠山紀信の撮影による写真は、一つ一つが芸術作品としての価値を持ち、日本文化や歌舞伎の美を世界に伝える一助となっています。写真集を手に取ることで、観る者は十八代目中村勘三郎の生きた舞台を再び感じることができます。

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