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限界芸術論の参考買取価格
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鶴見俊輔が日常と芸術との境界に着目して論じた著作です。専門家が制作・享受する純粋芸術、大衆向けに産業構造のもとで作られる大衆芸術と並び、もっとも根源的で生活に密着した「非専門的芸術」、限界芸術の存在に光を当てています。
冒頭で鶴見は「芸術とは、美的経験を直接的につくり出す記号」と定義し、そこからさらに三類型の芸術を展開されたことが分かります。専門性に依存せず誰もが参加し享受できる限界芸術は、アルタミラの洞窟壁画以来、人とともにあり続けてきたものであり、そこから純粋・大衆芸術が派生したと位置づけています。
具体例として鶴見は落書きや鼻歌、盆栽、花火、早口言葉、漫才、民謡、盆踊り、獅子舞、どどいつなどを挙げ、祭りといった生活の儀礼がまさに多様な限界芸術の結集とされる点に着目しています。祭りの担い手と観客が分離する現代の状況を批判し、かつて作り手と受け手が一体だった状況こそが、限界芸術の理想形だと論じられています。
また限界芸術の研究が柳田国男ら民俗学者の成果とつながりを持つ点に注目されており、柳田の民謡研究や宮沢賢治の創作がこの文脈で再評価されています。さらにデューイやモリスなどプラグマティズムの思考の影響を受けつつ、60年代以降はアナキズム的・社会運動的視点へも接続し、権力への抵抗や能動的参加を志向する思想的展開が記録されています。
文庫版は筑摩書房から1999年11月に刊行され、四方田犬彦による解説が付されています。目次には哲学的構想から芸人や新聞小説、日本映画論まで多岐にわたる論考が並び、黒岩涙香や三遊亭円朝など具体的人物や芸能形態の分析を通して理論が具体化されている構成となっています。
この著作の特徴は単に生活と芸術の境界を曖昧にするだけでなく、生活そのものを芸術的経験の場ととらえ直し、専門性や観客性に依らず、自発的かつ集団的に文化を作り上げる営為を肯定した点にあります。専門家ではない素人が無意識に繰り返す営みこそが美を生み出し得ると捉えるその視角は、今日のDIY文化やアマチュア創作活動、ソーシャルメディアでの芸術的自己表現とも共振する広がりを持っています。
単なる文化評論や生活批評として終わるのではなく、社会構造や権力との関係まで視野に入れ、芸術の民主化、日常の中にある抵抗と創造とを深く考察する構えを見せた点が本書が文化論として後世にも読み継がれる理由だといえます。限界芸術の視野は日常の中のふとした営為を問うて深い問いを投げかけ続けています。
落語CD、歌舞伎DVD等の買取について
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