- 買取の特集(トップ)
- 学術書、岩波文庫高額買取品
建礼門院右京大夫集 全訳注の参考買取価格
◎参考買取価格は新品同様の状態を前提としています。
◎買取時は、状態や需要、在庫数等を再考慮して査定します。
◎参考買取価格は常に変動しているため、目安とお考え下さい。

日本の鎌倉時代初期に成立した、約360首の歌を含む私家集です。世尊寺流藤原伊行女、右京大夫として知られる女性によって自撰されました。彼女は平安時代末から鎌倉時代初期にかけて活躍した女流歌人であり、右京大夫として建礼門院平徳子に仕え、その後は後鳥羽上皇とその生母七条院に長年仕えました。
右京大夫の恋愛を中心に展開され、特に平資盛との恋愛が大きな軸を成しています。前半部は、中宮のめでたさや平家の栄華を讃える一方で、資盛との恋愛が主軸となります。後半部は、平家の滅亡と資盛との別離、そして資盛への深い追憶に費やされています。単なる私家集を超えて、歌物語や女流日記文学の系譜に位置付けられるものであり、作者自身も「生涯の軌跡を綴った自分のためのメモ」と述べています。また、寿永・元暦の兵乱を経験し、平家の公達と親しく交わった右京大夫は、世の浮き沈みや人の命のはかなさを身をもって体験し、その悲劇を深く作品に反映させています。
九州大学附属図書館細川文庫蔵本と群書類従本の系統に大別できる諸伝本が現存しており、九大本が特に重要な善本と認められています。糸賀きみ江氏による全訳注版は作品の解釈と評価に大きく寄与しています。古典文学の専門家だけでなく、一般読者にもこの作品の美しさと歴史的価値を理解しやすくしています。
建礼門院右京大夫とその作品は、平安時代末から鎌倉時代初期の女性の生きざまや恋愛観、さらには時代の悲哀を伝える重要な資料であり、現代においてもその文学的価値は高く評価されています。彼女の作品は、同時代や後世の人々に深い共感を呼び、特に太平洋戦争中には、愛する人を戦地に送り出した女性たちに愛読されたとも伝えられています。
学術書、岩波文庫等の買取について
年間に1000件を超えるたくさんのお客さまにご利用頂いております。そのなかでも、当店はリピーターさんが多いことが特徴です。そのため、安心してご利用になれます。これまでお客さまからたくさんの貴重なご感想やご意見を頂きました。ウェブサイトに掲載しております。どうぞご覧ください。