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ことばから迫る狂言論 理論と鑑賞の新視点の参考買取価格
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狂言を読み解くための言語的・鑑賞的視点を豊かに広げる一冊です。本書では、ただ台本を味わうだけでなく、狂言という芸能が孕む言葉遣い、音韻、社会的背景までを深く掘り下げています。初版は2009年1月に刊行され、武蔵野書院より出版されたことが確認できます。全319頁に及ぶ構成が用意されており、巻末には能舞台図および基礎的参考文献も収録されています。
本書の構成は二部から成ります。一部は「ことばから迫る狂言論」と題され、狂言台本の言葉そのものが映し出す物語性や表現のあり方を分析しています。具体的には、大蔵虎明本「武悪」や「河原太郎」の言語的復元、そこから中世の音韻や言葉遣いを史的に読み解く取り組みが展開されています。また「萩大名」や「獅子聟」に見られる社会言語学的観点からの読み、それに加えて「れんじゃく」や「ひげやぐら」などに現れる女性の言葉、夫婦のコミュニケーション、女性像の描写などにも光を当てています。
二部は「狂言鑑賞の新視点」として、狂言鑑賞をいっそう奥深く楽しむヒントが提供されています。「こだわり入門」では特定作品における見どころ、音の魅力、衣装や動きへの注目点、愛らしい子方、たくましい女性、考えさせられる展開など多角的に鑑賞の視点を提示しています。そのあと「狂言万華鏡」と題して、「笑えない狂言」や鑑賞記を通して独自の鑑賞眼が喚起されます。鑑賞を通じた観客への誘いとしての構成や、さらには「旅に出よう」という発想で狂言と地域文化との結びつきを探る章もあり、装置としての狂言から広がる楽しみの幅を感じさせます。
読書者からは「室町時代の言葉使いや社会生活、女性像に新たな気づきを得られた」との声もあり、江戸期以降の女性像が本来のものではない可能性を示唆する点が特に興味深いとの評価があります。
このように狂言という伝統芸能の言葉に潜む歴史や社会の構造、演じられる舞台を捉えるための多面的な視点を提供しています。狂言そのものへの理解を深化させるための分析と同時に、鑑賞者がより味わい深く狂言と向き合えるよう導く内容が特徴的です。
落語CD、歌舞伎DVD等の買取について
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