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絵画組成 絵具が語りはじめるときの参考買取価格
◎参考買取価格は新品同様の状態を前提としています。
◎買取時は、状態や需要、在庫数等を再考慮して査定します。
◎参考買取価格は常に変動しているため、目安とお考え下さい。

2019年3月に発売です。
[著者や編集者など]
・川口 起美雄
・丸山 直文
・袴田 京太朗
参考買取価格は1,010円です。
※2025年10月27日時点の参考買取価格です。
近年の絵画技法および素材構成に関する学びを体系化した書籍で、特に平面絵画の物質性・技法・思考を横断的に捉えている点が特徴です。編者は、武蔵野美術大学油絵学科研究室で、芸術系美術大学の油絵学科が授業のエッセンスを一冊にまとめた構成となっています。
本書の冒頭で提示される「絵画組成とは、素材研究であり工程であり技術と思考の融合である」という定義が示す通り、絵具という画材がただ「色を載せる」ための道具にとどまらず、作品形成における意味ある構造として語られることが本書の根幹です。
内容構成は大きく三つの章に分かれています。第一章では、九人の教授による、アトリエ教育の場での思考の軌跡が個別論として展開されており、例えば「風土にみる「表現」と「技法」」や「光について」など、テーマ系の対話が豊富に掲載されています。 第二章では支持体・地塗り・顔料・展色剤といった画材の構造的要素から出発し、フレスコ、テンペラ、油彩、アクリルといった各技法の歴史的背景と素材構成へ踏み込んでいます。 第三章は「技法と表現の展開」と題され、実践例としてデッサンから混合技法・油彩の仕上げまで、制作過程を多数の図版で再現しており、初心者からプロフェッショナルまで参照可能な構成です。
この構成から読み取れる本書の魅力は、理論と実技を橋渡ししている点です。通常、絵画技法書は「描き方」「手順」あるいは「素材カタログ」に終始しがちですが、本書では「なぜその素材を選び、どう作用し、何を問い直すか」という思考の流れに注意を払っています。第一・第二章が思考を深める情報を提供する一方、第三章が手を動かすための視覚的な手掛かりを提示するため、制作現場での反復的な参照に耐える設計となっています。
さらに、編者が美術大学の油絵学科という教育現場に立脚しているため、学生・教員の双方が考え実践してきた技法的蓄積が整理されており、単なる技術書ではなく「教育の記録」としての価値も感じられます。また、各章の対話風インタビューや作家による語りが挿入されているため、素材への向き合い方や表現に対する問いかけが読み物としても興味深く構成されています。
なお、対象読者としては、既に絵画制作を行っている作家、大学・大学院で絵画を学ぶ学生、そして絵画技法・素材に関心を持つ研究者および教員まで広く想定されています。絵具・支持体・技法・表現思考を横断的に理解したい方には極めて有用な資料となります。画材選択や技法構築に悩む制作現場において、本書はしばしば「技術的迷路」からの出口を示す灯台のような役割を果たしえます。
図録、画集等の買取について
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